パール・バックの「大地」のあらすじ 読書はストレス解消にメタ認知能力が上がる

オススメの本、レビュー

パール・バックの少つ「大地」に感動をし、自分が変化するのを感じたので紹介をします。

 

今回はパール・バックの大地のあらすじを紹介しますが、
この「大地」たかが小説と思って「侮るなかれ」です。

この大地は「ストレス対策に最適な一冊」だと断言できます!

人生って苦難、苦労、悩みって尽きないじゃないですか?
「何で自分ばっかりこんな目にあうんだろう…」そういったことをよく思いますよね。

しかし、この「大地」はそういう悩み多き、ストレス負荷の高い人にこそオススメです。

人に話したところでなかなか良い共感は得られず「どうせ誰にもわかってもらえない」という気持ちになりますし、心の中のモヤモヤは晴れません。

人間には言葉にならないモヤモヤした感情を抱えたままだとストレスは抱えたままです。

しかし、そのモヤモヤした感情を言葉で表現(変換)できれば、感情のモヤモヤが消えストレスも減るんだとか。

これが、メタ認知能力というものらしいです。

この本を読んで分かることは、「やっぱり人間って所詮こんなもんだよなー変に理想とか持ったらダメだな~愛とかに期待したらダメじゃん」ってことですね。

もちろん小説にはちゃんとした恋愛もあるのですが、誰かが犠牲になっていたり家族愛、愛人愛だったり色んな愛があるのでそれは見ていておもしろいです。

誰を信じるべきで誰を信じないかすごく勉強になります。

 

今回はパール・バックの大地のあらすじ、登場人物の詳細について書いています。

どんなストーリーかこの記事をチラっと読んでおもしろそうなら、是非読んでみてください。

※ちなみにネタバレとなるので、読んでいない人はご注意ください

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大地 第一部

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パール・バックの「大地」とは 作者の紹介

作者の「パール・バック」ですが、この「大地」「息子たち」「分裂」の三部作でピュリッツァー賞を受賞し、後にノーベル文学賞をとっています。

この小説の舞台は中国で、中国の中の街や人々の様子が詳細に描かれています。

パール・バックはアメリカ人ですが、中国に住んでいたため中国に住んでいたからこそ目に浮かぶような中国の細部まで文章で表現できているんだなぁと思いました

パール・バックの「大地」映像化されている?映画とは?

パール・バックの「大地」は小説は読むには大変!

映画なら楽に見れて、おもしろいかもと思い検索したところ映画化されていました!

ただし残念なことに1937年にアメリカで作られていました~

しかも、出てくる役者は白人が中国人の格好をしておりリアルでない感じでした…残念。

誰かもう一度映像化に挑戦してほしいぐらい良い小説なので作ってほしいです。

「大地」のあらすじ ネタバレあり

それではパール・バックの大地のあらすじを紹介します。

「大地」の主人公は「王龍(ワンルン)」、妻は「阿藍(オーラン)」この2人を中心として描かれた話

大地の主人公 王龍(ワンルン)はただの貧乏な百姓の男です。

それが金持ちの黄家の奴隷 阿藍(オーラン)と結婚をし、貧乏な中で仕事に家庭に奔走する話です。

王龍(ワンルン)は最初 貧乏な百姓、父の介護、差別、家族のイザコザ、貧乏、飢餓、労働でこれでもかと痛めつけられる

王龍(ワンルン)は物語の当初貧乏な百姓で、しかも病気の父の介護をしなければならない状態からスタートします。

どれくらい貧乏って病気の父に飲ませるものは白湯で、お茶の葉を入れようもんならお父さんに怒られる始末です。

※まぁお茶の葉は当時少し高価なのかもしれませんが

後は嫁を迎えに行くのにお湯を使って身体を洗うシーンがありますが、それでも父に苦言を言われます…(湯もったいやないかい!ってなことですね)

び、貧乏ですね…

冒頭から父の介護で、苦労する主人公王龍(ワンルン)

何より、王龍(ワンルン)は若いのに、いきなり病気の父を介護しています。
それが、何よりも辛そう。
早起きして、湯を沸かしご飯の支度をし、父に先にご飯をあげて、すぐに畑仕事をして朝から晩まで働いて生活にも時間にも全く余裕がありません。

貧乏な百姓だからと差別を受ける

さて、そんな王龍(ワンルン)もお父さんから嫁をもらいなさいと言われます。
父が話しをつけてきたのは、地主で金持ちの黄家の奴隷 阿藍(オーラン)です。

彼が迎えに行くときに、黄家の門番からお金をよこせと言われたり、その家の中を歩くのに貧しいからと黄家のものから笑われ続けます。

本人はそれが恥ずかしくてたまらなくて、阿藍(オーラン)を連れ帰る時には、笑われたくなくて元来た道と違う道から帰るほどでした。

働き者の王龍(ワンルン)は、土地の重要さに気づく

さて、王龍(ワンルン)は畑仕事が大好きで朝から晩までよく働くのですが、周りの人達と違うところがあります。

それは稼いだお金を使わずに貯めて、今後の自分たちのために有益に使うところです。

土地が増えれば、作物の収穫量が増えさらに富が増えると考えた王龍(ワンルン)は、周りの百姓が無駄遣いするなか、貯金をし黄家の人から土地を買うのです。

そして、収穫量の増えた王龍(ワンルン)は貯金をしたお金で少しずつ土地を買ってちょっとずつ豊かになるのです。

お金を散財せずに運用する王龍(ワンルン)賢い!偉い!と関心しますね。

叔父がマジでムカつく 匪賊の居候 家族のイザコザ

さて、この小説でも問題は多く起こります。

親父も介護の面倒をたくさん見なきゃいけないとかあるのですが、特にムカつくのが叔父さんです。
叔父は父の弟になるのですがロクに働かず、博打ばっかりやって遊び呆けている癖に王龍(ワンルン)に食べ物をくれとか、銀(お金)をくれとたかりに来ます。

王龍(ワンルン)はもちろんこの叔父が大嫌いで文句を言うのですが、中国は儒教の影響もあるのか年長を敬わなければ恥になるので(支配だね…)渋々お金や食べ物を渡します。

飢饉で王龍(ワンルン)一家も不作の年に、ご飯を食べれない程の飢餓に襲われます。

それはもうすごい飢餓で…その辺の草を食べたり、土、虫を食べるレベル…!

その周辺では銀貨があっても買う食料がないほどです。

そんな時に叔父はやってきて、「お前んちなら飯あるだろう寄越せ!」といってやってきます。

でも本当に食べるものはないと王龍(ワンルン)は断るのですが、叔父は嫌な奴でアイツ(王龍)の家には「食べ物があって隠しているぞ~」と近所で言いふらした結果、近所の人たちから家を襲われ家財などを破壊されわずかな食料(隠していた豆)も取られます。

叔父マジに死すべし…と思うほどムカつくシーンです。

死にそうになるほどの飢餓、南に移動し乞食として生活をする

叔父のせいで近所の人から家財も破壊されて、食べるものもずっとないような状態…

土を食べるほどの飢餓ですから、なんとかしないといけないと南に行く王龍(ワンルン)一家。

南に行けばなんとかなるので考えます。

残った銀貨でなんとか列車に乗って、ギリギリ街へ着きました。

食べ物にあんなに困っていた一家ですが、街では金持ち達が、銀貨一枚でご飯いっぱいを配給をしていてなんなく餓死を免れます。

しかし、見知らぬ土地にやってきた王龍(ワンルン)一家は、この街で生きていくため、働いてお金を稼いでお金を稼いでいかなければなりません。

列車であった男には、乞食をすれば食べていけると言われますが、プライドのある王龍(ワンルン)は荷車(人力車)で客を運ぶ仕事をします。

労働は、過酷で一日働いてもなんとか食べていけても何もする体力が残らないほど疲れますが、王龍(ワンルン)は頑張って働きます。

そんな中、阿藍(オーラン)や子供は、乞食で物乞いをしてお金を稼ぐ毎日です。

金持ちに対して貧乏人の暴動が起こり、王龍(ワンルン)に転機がやってくる!

さて、そんな街にいる王龍(ワンルン)ですが、街にいるのが辛くなってきます。

畑仕事が好きで、自分の土地に誇りがある王龍(ワンルン)は、地元に帰りたいよ~と騒ぐばかり。

でも地元に戻ったところで土地はあるけれど、作物を育てる種もありません。

種を買うためには、日頃ご飯代を稼ぐ以上のお金が必要と言うわけです。

そこで、街で暴動が起こって、そのすきに金持ちの家にみんなが盗みに入ります。

その時にラッキーなことがあり、作物を育てる銀貨を手に入れる王龍(ワンルン)でした。

商才のある王龍は金持ちになるが…傲慢がゆえに間違いを犯す

さて、元の土地に戻ってきた王龍(ワンルン)は、喜んで畑仕事に勤しみ、収穫したものをうまく貯蓄し飢饉に備えながら、畑をどんどん大きくしていきます。

王龍(ワンルン)は多くの土地を持ち、安定して収入を得て、家族一人あたりに奴隷を使えるぐらい金持ちになります。

しかし、金を持てば人は調子に乗るもの。

王龍(ワンルン)は雨続きで不作の年に、暇つぶしに茶館に訪れた時に、商売女にハマってしまいます。

毎日通っては、性欲をあらんかぎり使って、お金をねだられては貢いで、阿藍(オーラン)が宝物としてしまっていた真珠まで、王龍(ワンルン)が取り上げ、愛人に上げる始末…。

なんと商売女にハマりすぎて、第二夫人として家に迎え入れるということをしてしまいます…

阿藍(オーラン) 可哀想…。

阿藍(オーラン)の不運さ、女性軽視、女性差別のキツさ

さて、王龍(ワンルン)をただの百姓のときから支え続けてきた阿藍(オーラン)は王龍(ワンルン)が家に第二夫人を招き入れられ裏切られることになります。

でも、今の時代と違い阿藍(オーラン)は、文句を言って王龍(ワンルン)を責めることができません。

なぜかと言うと、金持ちは王龍(ワンルン)であって、力を持っているのは王龍(ワンルン)なのです。

話は第二次世界大戦前の話なので、女性の立場は軽視されています。

また、王龍(ワンルン)は阿藍(オーラン)に向かって「お前は醜い」ということばかり言い続けます…。

バカ言え!お前を支えてくれたのは、阿藍(オーラン)だよ!と思い腹正しくなります。

阿藍(オーラン)は尽くして尽くしまくる…

阿藍(オーラン)は、マジで貧乏で金のない王龍(ワンルン)の元に来てくれて、まず介護の必要な王龍(ワンルン)の父の面倒を見てくれます。

もちろん畑仕事も毎日してくれます。

また出産した日にも関わらず、そのまま畑仕事をするぐらいの頑張りようです。

そ、そんなこと可能なの…?超人的に尽くしてくれます…

阿藍(オーラン)は美人ではないけれど、良い女性

阿藍(オーラン)に共感・同情した女性も多いと思います。
奴隷として金持ちの家で働き、美人でないからこそ家の者も手を出さないと考え、王龍(ワンルン)の家に嫁いでもいいと許可を出されます。

嫁いだ先は、貧乏な上に介護をする父親がいますし、働かなきゃいけない…。

でも、阿藍(オーラン)は身を粉にして働きます。

南の街に行った時には、乞食までして稼いでくれます。

子供は3人の男の子、白痴の娘、不作の年に亡くなった子供を含めて5人出産しています。

金持ちになれど、子育て、居候、愛欲、白痴の子供 子供同士のイザコザ…悩みは尽きない

王龍(ワンルン)は土地をたくさん買い、家族全員に奴隷をつけるほど金持ちになりますが、悩みは尽きません。

そりゃあ家に愛人を第二夫人として迎えたらね、家族嫌でしょうよ。

でも、金持ちはそこまでしても許される時代(周りの金持ちもしていた)。

水商売で育った、第二夫人は畑仕事を嫌い、白痴の娘を嫌ったりね。

王龍(ワンルン)の長男が第二夫人と仲良くしているのを見て、王龍(ワンルン)が見つけてボコボコにしたり…子供を結婚させないとと悩んだり。

また、居候で働かない叔父さんを追い出そうと叔父さんにキレると、叔父さんが馬賊(盗賊・ヤクザみたいなもんか)と判明してしまい。ビビリまくったりwww そりゃあ怖いですな。

面白かったところ、居候の叔父をやっつける方法w

王龍(ワンルン)と長男ですが、このうっとおしい叔父に対してある方法を思いつきます。

それが阿片です。

阿片吸わせまくってたら、使い物にならなくだろうと。

王龍(ワンルン)は街に行って、阿片を買い叔父に吸わせまくります。

叔母も一緒になり吸うことで、使い物にならなくなり、田舎の家にほったらかしにすることに成功します。

痴呆症の父親、笑ってしまうさて、痴呆症の父親に翻弄される家族の様子も小説では書かれています。

南の街でお金がない家族は、王龍(ワンルン)以外は、乞食(物乞い)をして稼ぐのですが、父親はボケて乞食もマトモにできません…。

また王龍(ワンルン)が迎えた第二夫人を見た時に「家に淫売がおる、淫売がおるぞぉ~」と騒いだ時も面白かったですね。

おじいちゃんになってでも、淫売はわかったんですね…。

白痴の子供、障害者の子を持つ苦しさ作者のパール・バックも同じだった

白痴の子供が描かれていますが、なんとパール・バックも子供に白痴の子供がいたようです。

なので、詳細なことまで表現できるんですね。

人生やはり悩みは尽きない… 金持ちになっても悩み続ける

さて、王龍(ワンルン)は土地にこだわって持ち続けて、周りの百姓と違い堅実に仕事に励むおかげで周りに比べ裕福になります。

元々金持ちの黄家から、奴隷のオーランを妻として迎えますが、晩年にはこの黄家の家を借りそこに住みます。

長男は金持ちになって学者の道に進みますが、夫人との仲は悪く、長男も父親と同じように水商売に通いだらしなくなります。

次男はお金儲けはうまいので、特に問題はないのですが、三男は突然軍人になる!と家を出ます。

王龍(ワンルン)はこの頃にはもうおじいちゃんで、おじいちゃんになっても悩む様子が描かれています。この小説では、王龍(ワンルン)が亡くなるところまで描かれています。

私は「大地」を大嶋信頼さんがオススメをしているので読みました。

大嶋信頼さんは、人気のカウンセラーたくさんの本を出版しています。

私も大嶋信頼さんの本を愛読しているのですが、

インタビューや発言でパール・バックの「大地」オススメです

と言っていたので読もうとチャレンジしました。
※なんでも大嶋先生のところのカウンセラーになるためには、西洋文学の小説を読むことが必要らしいです

読んで思ったことは、王龍(ワンルン)を始め登場人物はだらしなく強欲で汚いところもあるが、でも私を含めどの人間も汚いところを持っているのでは…?と感じました。

人間って汚いなぁ~悩むよなぁとも感じましたが、私自身にもある汚れた部分で共感したり、他者に対してあの人ないわ~って思っていたことも人間本来の性質かもと思えました。

「大地」を読むとメタ認知能力を上げストレス対策が上がる

大嶋信頼さんいわく西洋文学は、感情を言葉で表現するのが上手いとのことでそれでオススメをしているんだそうです。

人間ストレスがたまるのは、イライラしたりモヤモヤした時に言葉にできないと発散できないようです。
人生って本当色んなことありますからね。

この「大地」を大嶋先生がオススメをしているのは、人生のありとあらゆるシーンが描写をされており、その複雑な感情をうまく言語化されているからだと思います。

私も小説を読む内に人生で悩んでいた時期の感情を思い出し、あるあるその感情!と共感をするたびにその感情がどこかに消えていくのを感じました。

是非オススメなので読んでみてはいかがでしょうか?

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大地 第一部

 

 

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